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脂肪肝

脂肪肝とは

脂肪肝とは
脂肪肝は過剰なアルコール摂取、肥満や不適切な生活習慣が原因で肝臓に余分な脂肪が異常に蓄えられることにより起こされる病態です。アルコールが原因である脂肪肝をアルコール性脂肪肝、アルコール以外の原因である脂肪肝を非アルコール性脂肪肝と分けて呼ぶこともあります。
非アルコール性脂肪肝から脂肪肝炎、肝硬変、肝臓癌まで含む一連の肝臓病を非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼び、NAFLDの中でも肝疾患が進行性に進む肝臓病をNASHと呼んでいます。
NAFLDの方は日本では1000万人以上いるとされており、肥満などメタボリックシンドロームの方が増加傾向であるのに合わせ、NAFLDの方も年々増加しています。
採血項目でALTは肝障害を反映しており、ALTが高い場合は肝障害の程度が強い場合が多く、特に注意が必要です。

脂肪肝のリスク

脂肪肝の中には脂肪の異常集積により強い炎症を起こした状況が続き、肝臓の線維化が進むことにより肝硬変となり、肝硬変から肝臓癌が発生することもあります。
肝臓は再生能力に優れ、炎症が起こっていても症状が出ないことが一般的で(沈黙の臓器とも呼ばれています)、症状が出現する段階で診断される場合は病状が進行して重篤な状態になっていることも多い疾患です。
以前はB型肝炎やC形肝炎といった慢性肝疾患は有効な治療が少なく、肝疾患の中で非常に深刻な病気に位置付けられていたため脂肪肝は相対的に軽視される傾向にありました。最近は食生活などの生活習慣の変化で脂肪肝を有する方は年々増えてきており、脂肪肝が肝硬変や肝臓癌の原因疾患となる割合は増加傾向となっているにも関わらず、依然として脂肪肝が軽視される傾向は続いており、脂肪肝と診断されていても適切な対応がなされていない方が多い疾患でもあります。
脂肪肝に続いて発生する肝硬変や肝細胞癌が重篤な疾患であるだけでなく、脂肪肝は高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病と密接に関わっているため注意すべき疾患です。

脂肪肝の原因

アルコールの過剰摂取、脂質や糖質の過剰摂取、摂取カロリーの増加、運動不足などが脂肪肝の主な原因です。
アルコールに関しては男性であれば毎日1.5合、女性であれば毎日1.0合(1.0合の目安:ビール500mlが1合に該当します)の摂取で脂肪肝の原因となります。
摂取エネルギーと消費エネルギーの釣り合いがとれている場合は問題ありませんが、脂質や糖質が過剰に摂取され、運動不足や代謝障害で消費が落ちるとバランス崩れ、余剰な脂肪酸やブドウ糖が中性脂肪やグリコーゲンとして肝臓に蓄積され、それが肝臓において炎症を引き起こし、脂肪肝の病態となります。

健康診断でのチェック項目

健康診断でのチェック項目
毎日お酒を飲んでいる、肥満、早食い・まとめ食いの習慣がある、野菜嫌いなど偏食がある、塩辛い物や脂っぽい物を好んでよく食べる、カロリー摂取オーバー、寝不足など生活が不規則、運動不足などに該当する方は注意が必要です。
健診などの採血でAST、ALT、LDH、ALP、γGTPといった項目で正常範囲を超えて高値となる場合に注意が必要です。特にALTは肝障害と密接に関係しており特に注目する必要があります。
肝障害を認める場合、原因は脂肪肝以外にも複数考えられ、B型肝炎など除外すべき疾患は多岐にわたるので注意が必要です。肝障害を認めた場合は脂肪肝と決めつけることなく、消化器内科で詳しい採血や腹部エコー検査などを行い、脂肪肝の診断をしっかり確実につけることが前提となります。

当院での治療法

脂肪肝の治療で大事なのは生活習慣の改善です。

アルコール摂取は男性で1.5合/日、女性で1.0合/日よりも少ない量の飲酒にとどめ、休肝日(お酒を飲まない日)を週2日ほど設けることが望ましいです。食事では全体のカロリー摂取を減らし、炭水化物や脂質の割合を減らし、蛋白質・野菜・果物などの割合を増やします。有酸素運動(早歩き、ジョギング、水泳、水中歩行、社交ダンスなど)を1日30分以上、可能な限り毎日行うことが推奨されています。脂肪肝の場合は特に肥満の改善が有意義とされています。

生活習慣の改善で十分な効果が得られなかった場合は薬物治療も考慮します。

当院では、中性脂肪を減らし代謝異常を改善し肝臓に脂肪がつきにくくする薬、小腸から脂質の吸収を抑え肝臓に脂肪がつきにくくする薬、代謝を改善し肝臓での糖新生を抑え肥満を改善しやすくなる薬、尿より過剰な糖を排泄し肥満を改善する薬、肝臓での過剰な炎症を抑える薬などをその病態に応じて使い分けて処方しています。

当院では、脂肪肝はただの肝障害という視点ではなく、生活習慣病に関わる全身の病気としてとらえ、積極的かつ真剣に取り組んでおります。

具体的な治療としては、生活習慣の改善を努力していただき、定期的通院していただき、時々採血にて肝障害やその他の生活習慣病をチェックしていき、ALT正常化及びそれ以外の生活習慣病を改善させるのを目標とします。

予防方法

他の生活習慣病と同様に適度な運動と食生活の改善が大切です。だからといって極端な食事制限をするとダイエットが原因となり症状を進行させることもあります。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群のリスク

睡眠時無呼吸症候群に伴うリスク
脳卒中や心筋梗塞など循環器系の疾病症に罹患するリスクが高まると言われています。また無呼吸の状態が長く続くことで日中に急激な眠気に襲われる、疲れがとれないなど日常生活に支障を及ぼすことも分かっています。

睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠時無呼吸症候群でのチェック項目
肥満により睡眠時に気道が塞がりやすくなるため無呼吸症候群を発症しやすいと言われています。また首が太い、舌の付け根が大きいなど先天的に症状がでやすい人もいます。

当院での治療法

予防方法

脂質異常症(高脂血症)などその他生活習慣病に罹患している人もかかりやすいと言われているため、バランスの取れた食生活と適度な運動をすることが大切です。