日本人の死因の第2位は心臓病、第3位は脳卒中(脳出血、脳梗塞)です。これら2疾患はいずれも血管の動脈硬化が原因となって起こることが多い疾患です。血管の動脈硬化を起こし易くする危険因子には高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、喫煙などがあります。これらの危険因子は単独でも動脈硬化を進行させますが、病態によっては一つの危険因子が他の危険因子の増悪誘因になったり、危険因子が重なり合うことにより相乗的に危険性を高めあったりすることもあり、早い段階で特に注意が必要な状態であると考え、危険因子の集積状態をメタボリック症候群(通称メタボ)と呼ぶようになりました。
上メタボは予備軍も含めると、40歳以上の男性の2人に1人、40歳以上の女性の5人に1人存在し、増加傾向にあると最近は特に増加傾向にあるといわれています。
内臓脂肪の蓄積に加えて、「脂質異常」「高血糖」「高血圧」の3つのうち2つ以上該当した病態を指します。
・診断基準は一つ目の要因として腹囲が男性であれば85㎝以上、女性であれば90㎝以上であること。二つ目の要因として下に挙げる①から③の3項目のうち2項目以上を満たしていることが診断基準になります。
- 空腹時血糖が110㎎/dl以上
- 中性脂肪150㎎/dl以上かつ/またはHDLコレステロール40㎎/dl以下
- 収縮期血圧130以上かつ/または拡張期血圧85以上